French Blue Meeting 2016
2016年 11月 01日
駆け足で回った為、案外マトモな写真少なく…ご容赦を。
フランス車を始めとする欧州車、60~70年代はラリー系の名車が多いです。
次第にサーキットでも活躍するのですが…
当時は未だスポーツカーに四輪駆動が採用されなかった(実現出来てなかった)時代。
いかに操作性≒回頭性を上げるか、トラクションを稼ぐか…メーカーの相違工夫が見られます。
先ずは王道? 深紅のルノー・サンク・ターボⅡがお出迎え。
内装の本皮縁取りのセミバケットまでオリジナルの個体。
この車の見所は、正面から見ればフツーの(?)サンクですが…
後ろはこの通りのエアインテークも勇ましい大きなブリフェン。
エンジンは1.4L OHVは同じながらも、インタークーラーターボ+インジェクションで160psを絞り出してた模様。
車重が900kg台でのミッドシップレイアウトですから、ドッカンターボでは刺激的だったのではないでしょうか。
ご存知の通り、当時のWRCホモロゲモデルでしたので、競技で活躍した車両も多かったことでしょう。
ちなみに、フツーのサンク・ターボ、GTターボも何台かいらっしゃいました。
このGTターボはサンクでも、先のターボ2の次の世代ですね。デザインも若干モダーンな感じ。
同じ所には、マトラ・スポーツ なるクーペスタイルのスポーツカーも展示されていました。
私は初見で初耳、勉強不足ですみません。
正面の顔つきはグリルの形状が、魚がおちょぼ口を開けた様な若干ユニークな表情。
スタイルはイギリスのジネッタに近い感じですが、こちらはミッドシップレイアウト。
しかも、ちゃんと2+2で4座確保してる所がスゴイ。後席は激狭ですが。
ハンドルが楕円になっているのが面白いです。
エンジンはV型4気筒、なるほど。 ランチア・フルビアの様な、あちらはFFでしたか。
スポーツカーと言うよりも、GTカーの色合いが強い感じです。
ちなみに、この車両は自走で高速道路も快調に飛ばして駆け付けたそうな。
同じショップのブースには、オリジナルのR8も展示されていました。
R8はゴルディーニが有名ですが、こちらのオリジナルもシンプルで整ったデザイン。
もちろん、リアエンジンです。
給油口がエンジンルームにありました。 しかもエンジンのすぐ前にガソリンタンクが…。
効率的と言えばそうですが、安全性の面からは時代を感じますね。
時代を感じると言えば、この頃の車両のリザーブタンクなどは、樹脂は有りませんで全てガラス製でした。
それも気のせいか? フランスらしいオシャレなデザイン。
エンジンとリアパネルの間には隙間が確保されていて、リア向きにラジエータが有ったのですが、車体下部からの空気の流れを上手く利用して放熱している様でした。
こちらの車両も自走で駆け付けたらしい。
最後はまたレア車で。
当日現場では車名すら分かりませんでした。
後日ネットで調べてみると、RENE BONNET=ルネ・ボネ というメーカーの、 Djet ZS ディジェットというモデルと判明。 モチロン、初見・初耳でした。
このモデルは後ろから下回りを覗き込んだ感じではMRの様でしたが、厳密にはリアアクスル上に位置するRRらしい。エンジンはルノー製の1,000cc前後の排気量の物。
コンパクトで軽量、イギリスではミニをベースにマーコスやジェムなどが開発され、やはり各種レースに参戦していた様ですが、60年代は本当に個性溢れるスポーツカーが有った事を伺わせる車両でした。
そして、オマケ。
コクピットを覗いてみればメーターは… JAEGER=イエーガー製! やっぱりフランス車!!
既存のボディと既存のエンジンを組み合わせて、即ちいかにコストかけずに最大のパオフォーマンスを出すか、その答えがユニークで面白い。
このFFベース車のハイパフォーマンスバージョンをMRにする手法は後々の、クリオ・ルノースポール・V6にも息づいてます。
そりゃぁ、こんな車作ってしまうメーカーに日本のメーカーは適いませんよ。 例えるなら、ホンダ・シビック・TYPE-RをMRバージョンでリリースする様な物。
サンク・ターボ2以降ハイパワーでピーキーになって、WRCではプジョー205ターボ16のあの大事故に繋がってしまいます。グループB消滅。
それはさておいても、そんなほぼレースカーの様な車が買えたなんて、スゴイ時代です。